光テラス No.115

6月28日
 夕方、家族で買い物に出かけた時、中途半端な時間になり、娘のミルクやお風呂の時間との兼ね合いで、外食をすることにしました。せっかくなので以前から一度行けたらいいなと思っていたお店が近くにあったので、妻を説得して行くことになりました。

 お店に入ると、オススメのメニューを選び、しばらく待っていると、運ばれてきました。味が濃くて辛いなと思いながらも、お店の特徴だから、そんなものだと思って食べ続ける私の向かいで、箸の進まない妻の姿が見えました。

「厳しい?」
「うん。しょっぱ過ぎて」
「無理して食べないで。」
「うん、ごめん。」

 結局、妻が残した物を私が食べることにしましたが、味が濃いものを人の分まで無理してお腹に詰め込んだことで、その後私もお腹の調子を崩してしまいました。
 店を出るとき、私は申し訳なさでいっぱいになりました。半ば強引に妻と子どもを連れて行ってみたにも関わらず、口に合わず、食べたい量も食べれない状況で帰りの時間まで遅くなってしまいました。

 振り返ってみると、しょっぱい味付けも去ることながら、自分の思いを満たすために家族を巻き込んでしまった負い目によって私は家に帰っても消化不良を起こした状態でした。そして、改めて肝に銘じました。私の望みではなく、家族に最も良いものを選び取ることが私の役割であることを。

    すると、イエスは答えられた。
    「あなたがたが、あの人たちに食べる物をあげなさい。」
                        マルコ6:37