ことばの栞 20230319

 「和解への希望」
 義と認められた人は神との平和を持っている。この事実がどれほど幸いなことであるかをこれまでに学んできました。今回はこの神との関係によって苦難さえも喜ぶ歩みが本当にあるのかを考えましょう。

 パウロは今ある恵みへと導き入れられたのは、キリストの働きと信仰だと述べます。神の栄光に与るためには罪のないキリストが十字架にかけられて、私たちの罪の責任を背負ったことと、キリストの存在と働きを信じる信仰によって私たちを救う約束を与えてくださりました。だからこそ、この事実を知った信仰者たちは喜びます。
キリストを知り、信じる者にはそれゆえの苦難が伴います。しかし、主の愛に生きようとするため、あらゆる困難に戦いを挑むのではなく、忍耐強く時を待ちます。そして主を伝えるためにあらゆる工夫をし、人々と分かち合う中で、品性が練られていきます。

 パウロ自身も、迫害の苦難に耐え、あらゆる人々と出会いながら伝道しました。聖霊によって神の愛が自らの心に注がれていることを知っていたからです。どんな困難にあっても、主との関係は終わることなく、むしろ平和に迎え入れられることの喜びが勝ったのです。

 実際、私たちが救いの保証を受ける前に信仰を告白することを求めた神は、私たちが信じる前にイエスキリストを遣わし、ご自分の愛を示しました。キリストは神の愛を示すしるしとなり、私たちの信仰を保証する仲介者となられました。

 神と和解することは神との平和を永遠に持つことになります。神を信じる者にとって神との関係が祝福される約束は、この地上のあらゆる苦難にも勝る恵みであることを認め、喜び、伝えあいましょう。